ドテンとは、保有中のポジションを決済し、反対のポジションを持つ取引のことで、MT4の裁量トレードでも使われるトレード手法のひとつです。漢字では「途転」と書きます。買いポジションを保有している場合は、それらを決済し同時に売りポジションを保有することを指します。

値動きの流れが変わってしまい、損切りのポイントとなったと同時に新たなエントリーポイントとなったタイミングなどにドテンを行います。たとえば、レジスタンスラインを下に抜けブレイクアウトが発生したときに、全ての買いポジションを損切りし、売りポジションを保有します。これがドテン売りです。逆に売りポジションから買いポジションに反転させることをドテン買いと言います。

具体的に解説します。まず相場が上昇すると予想し、ドル/円を1ドル=110円で買ったとします。予想通り1ドル=113円まで上昇しましたが、112円まで下落します。そこで損切りのために1ドル=112円で買いポジションを決済し、同時に112円で売りポジションを保有します。(ドテン売り)112円で決済した時点で+2円の利益となり、その後ドル/円が1ドル=100円まで再び戻ったとしても112円で売りポジションを保有したことで+2円、合計4円の利益を出すことができるのです。

ドテンは損失を抑えつつもしっかりと利益を得ることもできるため効率のいいトレードン方法です。しかしながらエントリーのタイミングを見極めることがなかなか難しく、MT4裁量トレード初心者には不向きのトレードです。MT4のEAの中にもドテンの手法が使われているものもありますが、エントリーポイントの見極めの難しさから優秀なドテンEAはほとんどないように見受けられます。ドテンはEAよりも裁量トレード向きです。FXトレード手法のひとつとして知っておくといいでしょう。